中国が東シナ海で実弾演習を予告　台湾総統選目前に

　米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア（ＲＦＡ）によると、中国海事局は8日、同日と9日の午前10時から午後3時まで、東シナ海で実弾演習を実施すると発表、いかなる船舶も指定海域に立ち入らないよう呼び掛けた。同局によれば、演習は浙江寧波と舟山沖で行われる。

　台湾で13日、総統選挙が行われるのを前に、中国による台湾への軍事的威嚇が内外で注目を集めている。台湾国防省は6日、中国が台湾に向け頻繁に気球を飛ばして、台湾民衆に対する心理戦を仕掛けていると批判。また、国際航空航空の安全に対する深刻な脅威だとも指摘した。

　台湾の中央通信社によると、台湾の野党、国民党の副総統候補の趙少康氏は7日、中国の国務院台湾事務弁公室に対し、行動を控えるよう中国軍に伝えて欲しいと呼び掛けた。趙氏は、台湾総統選挙が1週間以内に迫る中、中国軍は台湾海峡の中間線を越える飛行をやめ、台湾の選挙に対する善意を伝えるべきだと述べた。