
威海南海新区の建設局は8日「建物は未入居で、負傷者はいない」と発表。現在、他の建物の安全点検を進めており、事故原因は調査中としている。
住民の1人は「落ちたバルコニーは2階から6階までで、誰も住んでいなかった」と述べた。崩落時、煙が上がり、バルコニーがごっそり落ちるのが見えたという。
現地の不動産業者によると、当該住宅は引き渡されてから約10年が経過。所有者には70年間の不動産権が付与されている。2015年以降、複数の建物の買い主が、条件通りに物件が引き渡されなかったとして、開発業者に契約解除を求めて提訴した。裁判所は一部で買い主の請求を認める判決を言い渡した。
この事件は、中国各地で続く手抜き建設問題の一端として注目されており、山東省当局の対応と再発防止策に世論の目が集まっている。
中国では先ごろ、四川省の成達万高速鉄道の建設工事でも「豆腐渣工事」が疑われており、「鉄筋の長さが最短で50センチしかない」との告発が実名で行われ話題となった。