自宅内で風船用の水素製造 深セン当局が生産用具没収 

 広東省深セン市の龍崗区応急管理局はこのほど、同区布吉街道地区の住宅団地の自宅で、住民が風船用に水素を自作しているのを発見したと発表した。同局は説得の末、生産用具を没収した。香港メディアの香港01が伝えた。

 中国では祝祭日になると、遊園地などでカラフルな風船が売られているが、多くは水素ガスが充填されており極めて危険。静電気などで簡単に爆発が起きるため、風船は「移動爆弾」と呼ばれている。
 北京市の警察も今月、水素ガス入り風船を違法に製造・販売していたとして、危険作業罪の疑いで男2人を刑事拘留したと発表した。

 龍崗区応急管理局は、係員が布吉街道地区を巡回中に、住民が違法に水素を製造しているのを発見。住民の自宅を訪ねたところ、水酸化ナトリウムを使って風船用の水素を作っているのを確認した。自宅からは、水素を入れるため改造した酸素ボンベが見つかったが、圧力計は付いていなかった。

 同局によれば、水酸化ナトリウムも強い刺激性と腐食性を持ち、皮膚に触れるとやけどを起こし、誤って体内に摂取すると消化器官にダメージを与える。

 水素製造の作業場は密閉空間であり、環境は散らかっていた。作業場内には調理場があり、火が使われていた。リチウム電池の電動バイクも室内に置かれていた。住民は、このような環境の中で、関連する資格も防護措置も一切ないまま、水素を製造していた。

 同局による、約1時間におよぶ法的知識とリスクの説明を経て、住民は最終的に屋外の開けた場所でボンベ内のガスを放出することに同意。ボンベは区の危険化学物質管理部門により回収された。さらに住民の生産用具を没収した上、教育と行政処分を行った。

◇出典
 
https://www.hk01.com/%E5%A4%A7%E5%9C%8B%E5%B0%8F%E4%BA%8B/60223776/%E6%B7%B1%E5%9C%B3%E5%B1%85%E6%B0%91%E5%AE%B6%E4%B8%AD%E8%87%AA%E8%A3%BD%E6%B0%AB%E6%B0%A3%E5%81%9A-%E7%A7%BB%E5%8B%95%E7%82%B8%E5%BD%88-%E5%9F%B7%E6%B3%95%E4%BA%BA%E5%93%A1%E6%90%97%E7%A0%B4%E6%B2%92%E6%94%B6%E7%94%9F%E7%94%A2%E5%B7%A5%E5%85%B7
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