インドの各主要メディアは、中国がインドへの化学肥料、レアアース(希土類)磁石や関連鉱物、シールドマシン(掘削機)の輸出制限を解除し、供給を再開したと報じた。18日に訪印した王毅外相がスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相との会談で表明し、一部物資はすでに出荷が始まったとされる。台湾紙・聯合報などが伝えた。

インドのメディアによれば、輸出再開は7月に北京で両国外相が会談した際に突破口が開かれた。今回の訪印で王毅外相が改めて輸出再開を約束し、北京はインドの要請に応じた。インド側は「供給はすでに実行段階に入った」との認識を示している。
中国はインドの輸入化学肥料の約3割を担っており、冬季農業に不可欠なリン酸二アンモニウム(DAP)の不足が深刻化していた。インフラ建設に使うシールドマシンの供給停止も影響を与え、自動車・電子産業はレアアース磁石や鉱物の不足で生産能力の低下を懸念していた。これらの制限は中国側が安全保障上の理由として導入したものだが、中印間の緊張の反映ともされていた。
中国外務省の毛寧報道官は20日、「個別報道は承知していない」としたうえで、「中国は供給網の安定を重視し、関係国と協力する用意がある」と述べた。
両国関係は、昨年10月に国境部隊の撤収で合意して以降、改善傾向を示している。今年6月には、インドのヒンドゥー教徒が中国チベット自治区の聖地であるカイラス山とマナサロワール湖への巡礼に渡航することが5年ぶりに認められた。7月末にはインドが中国人への観光ビザ発給を5年ぶりに再開しており、今回の輸出再開は、信頼醸成と経済交流正常化の重要な一歩となる。
◇出典

印媒:陸將恢復出口化肥、稀土 | 聯合新聞網
在大陸外長王毅訪問印度之際,印度媒體披露,大陸將恢復向印度出口急需的化肥、稀土礦物以及盾構機,此外雙方也正在討論重新開放...
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