フォックスコンで長時間・低賃金労働か 労働者団体が潜伏調査で告発 

2018年6月12日鴻 EMS(エレクトロニクス機器の受託製造サービス)世界最大手、台湾・鴻海精密工業傘下の富士康科技集団(深セン市、富士康、フォックスコン)が湖南省衡陽市で運営する工場で、長時間・低賃金労働が強要されているとの内部情報がネットに掲載され、話題を呼んでいる。中国紙・毎日経済新聞(電子版)が11日伝えた。(写真は東網のキャプチャー)

 内部情報は、中国本土の労働者団体が潜入調査により収集し、10日、ネット上に掲載した。それによると、1カ月の残業は80時間を超えるが、時給は14.5元(250円)と、上海や深センの最低基準を下回っていた。フォックスコンは「全面的な調査を行い、違法行為があれば直ちに改善を行う」とコメントした。

 工場は米アマゾンのスマートスピーカーEcho(エコー)や電子書籍リーダーのKindle(キンドル)を受託生産している。内部情報によると、工場内では極めて長時間の労働が行われ、過労のため作業場のベンチで眠る工員もいる。

 また、中国の法律では臨時工の割合は10%以下とされているが、フォックスコンの工場では、作業員の40%以上が臨時工。さらに、中国の法律とアマゾンの規則で臨時工の残業手当は、通常の時給の1.5倍支給することが定められているが、工場では守られていないという。
 
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