四川大地震追悼のキリスト教徒拘束=米国務省が憂慮

 2008年5月12日に起きた四川大地震の犠牲者追悼会を開いた非公認キリスト教会(家庭教会)「成都秋雨聖約教会」のメンバー約200人が同日、四川省成都市公安局に拘束されたことが分かった。米国務省のナウアート報道官は15日「深い関心を寄せている」と述べ憂慮を示した。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版が16日伝えた。

 信徒によると、同公安局の警察官数十人らが12日、成都市内の同教会を急襲。教会を閉鎖して信徒を拘束し、聖書などの書物約1万冊を押収した。他に信徒約30人が自宅に軟禁された。

 四川大地震では7万人近くが死亡、1万人が行方不明になっており、同教会は10周年の12日に追悼会を行った。中国当局は、地震の記念日を復興への感謝日と位置付け、民間の自主的な追悼活動は認めていない。
 ナウアート報道官は「米国政府は中国人民とともに、悲劇で亡くなった数万の命に哀悼の意を表する」と述べた。同教会への弾圧について深い関心を示した上「中国には、全ての人民の宗教的自由の尊重で、積極的な役割を果たすよう呼び掛けたい」と語った。

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