河北省・燕郊で違法アパートで一斉退去、家主ら抗議

 北京市に隣接する河北省・燕郊鎮で27日、違法建築のアパートなどの借家の取り壊しを前に、多数の警察官らが出動し出稼ぎ労働者ら住民の一斉退去が行われた。現地では、家主や住民が抗議活動を行った。台湾・中央社が27日伝えた。

 北京市大興区で起きた違法アパート火災をきっかけに、燕郊鎮を管轄する三河市が先に、市内の鎮村(町村)の住民に対し違法建築のアパートなどの改善を指示。通知から7日以内に実行しなければ、当局が住民の強制退去や電気・水道の停止など強制措置に踏み切ると警告していた。

 燕郊鎮は元農村だが近年は北京市のベッドタウンとして発展した。都市化の過程で農地を収用された農民が、アパートなどの借家を建て収入を得ていた。撤去で収入が奪われるため家主が抗議している。

 北京市大興区で11月、違法建築のアパートで住民27人が死傷する火災があり、当局が同区などで違法建築の撤去と「低級人口」と称して住民の立ち退きを強行したところ、人権侵害だとして住民が抗議した。

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