中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)が18日午前、北京の人民大会堂で開幕した。北京と周辺地区に戦時並みの警戒態勢が敷かれている。北京市を中心に800キロ以内では長距離バスの運転が中心されているという。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。
北京市では16日から、装甲車や特殊警察部隊の車両がサイレンを鳴らしながらゆっくりした速度で街路を巡回し、テロに備えた実力を誇示している。
市外の長距離バスは北京への乗り入れが禁止され、市内の路線バスには全車両に警備員2人以上が配置された。市中心部の飲食店は全部、娯楽施設や商業施設は多くが休業。市民への郵便物の配達も止まっている。オフィスビルの一部は窓を封印された。住宅地区では高齢者が動員され、赤い腕章を着け巡回している。
北京の地下鉄は17日から乗客と手荷物の保安検査を実施。ネットユーザーの多くが、検査を原因とする地下鉄の混雑を批判し始めたため「北京地下鉄」がセンシティブな単語に加えられ、当局が監視を強めているという。
米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版によると、党大会を前にネットの規制が大幅に強化されたほか、全国で論評を掲載したりシェアした十数人が「政治的安定」に脅威を与えたとして拘束された。
中国市民は、ネット上の厳しい監視が一時的なものとみている。しかし、アナリストからは今後長期間続く政策の一部との見方が出ている。