四川省仁寿県で数万人連日デモ、勝手な行政区画変更に抗議

 四川省眉山市仁寿県で21日、市政府が県内の景勝地の行政区画を勝手に変更したとして住民多数が抗議デモを始めた。デモは22日夜も続き、参加者は数万人に上った。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が24日伝えた。

 関係者によると、同県の黒龍潭ダムは数十年前、住民が協力してかんがいと生活用水確保のため建設し、現在は周辺が景勝地になっている。眉山市政府がこのほど政治的な実績づくりのため、同ダムの行政区画を成都市と眉山市にまたがる四川天府新区に組み入れた。

 住民は水や観光資源が奪われたとして激しく反発、21日から抗議デモを始めた。一部は県政府の門を倒して侵入、決定の撤回を求めた。当局は大量の警察官を動員し鎮圧に当たったため、住民がさらに反発した。

 県政府が行政区画変更を取り消すと発表したが住民は信じず、24日もデモが続いた。
 住民の1人は「ダムの漁業と観光業に影響を与える。どちらも県の基本産業で数万人の生活に関係している」と話している。

タイトルとURLをコピーしました