広東順徳でチクングニア熱感染者、2471人に拡大

25年7月23日チクングニア 香港メディアの星島日報などによると、広東省仏山市順徳区で、蚊が媒介するチクングニア熱の感染が急拡大している。21日までに計2471人の感染が報告されており、いずれも軽症とされるが、感染は主に楽従鎮など3つの鎮に集中している。順徳区政府は地域全体に向けて警戒を呼びかけ、全区を挙げた大規模な蚊の発生源除去と成虫駆除の衛生活動を展開している。

 順徳区では、7月上旬に確認された輸入症例を起点として本地感染が拡大。当局は企業、学校、建設現場、家庭、村落などあらゆる主体に対して、水たまりや植木鉢の受け皿など、蚊の繁殖源となり得る場所の清掃と駆除活動を呼びかけた。

 世界保健機関(WHO)は7月22日、すでに119の国と地域でチクングニアウイルスの感染が確認され、世界でおよそ550万人が感染リスクにさらされていると発表した。今後さらに感染が拡大した場合、各国の公衆衛生体制に深刻な圧力がかかる可能性もあり、国際社会に対して予防と監視の強化を訴えている。

 この感染症は、ネッタイシマカに刺されることで感染する急性のウイルス性疾患であり、デング熱と類似した症状を持つ。患者は高熱、激しい関節痛、皮膚の発疹を訴えるほか、筋肉痛、頭痛、吐き気、倦怠感なども見られる。病名「チクングニア」はアフリカのマコンデ語に由来し、「痛みで体を曲げた姿勢」という意味を持つ。

 香港衛生署の資料によれば、チクングニア熱はアフリカや東南アジア、南アジア、太平洋・インド洋の島嶼、さらには欧州や南北アメリカの一部でも流行が確認されている。潜伏期間は通常3~8日で、感染者の血を吸ったメスのシマカが他人を刺すことでウイルスが広がる。刺されやすい時間帯は早朝と夕方であり、昼間に活動する性質を持つ。 

 治療は特効薬がないため、発熱や痛みに対する対症療法が中心となる。水分補給や安静も重要。多くの患者は自然に回復するが、関節痛が数か月から数年にわたり残ることもある。特に新生児や高齢者、基礎疾患を持つ人は重症化や目、心臓、神経系の合併症に注意が必要とされる。感染後は免疫を獲得し、再感染する可能性は低いとされる。

◇出典

https://www.stheadline.com/realtime-china/3474875/%E5%9F%BA%E5%AD%94%E8%82%AF%E9%9B%85%E7%86%B1%E4%BD%9B%E5%B1%B1%E9%A0%86%E5%BE%B7%E7%B4%AF%E8%A8%88%E7%A2%BA%E8%A8%BA%E7%97%85%E4%BE%8B2471%E4%BE%8B-%E5%85%A8%E5%8D%80%E5%A4%A7%E8%A6%8F%E6%A8%A1%E6%BB%85%E8%9A%8A

https://www.ettoday.net/news/20250723/3001350.htm

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