
保護者らからは、新しい校舎の建材などから出るホルムアルデヒドが原因との見方も出ている。また、文海第二実験学校の運動場は、プラスチックフィルムを製造している杭州頂正包装材料と隣接しており、学校と隣接する工場から排出される物質が原因と指摘する声もある。
保護者によると、最近1年間で生徒たちに鼻血、鼻炎、のどの異物感、から咳などの症状が頻発し、これらの症状は新校舎に転校後に顕著に悪化したという。特に運動場から漂う強い臭いや、運動後に強まる頭痛が、症状と関係があるとみられている。
学校の新校舎は2024年3月にまだ工事中だったにもかかわらず、9月には使用が開始されたため、保護者たちは新しい校舎のホルムアルデヒド濃度が基準を超えているのではないかとも懸念している。流鼻血はホルムアルデヒド濃度が高い場合によく見られる症状の一つとされる。
甘粛省天水市の幼稚園での鉛中毒事件は中国社会に衝撃を与えたが、その調査結果は現在も公表されていない。杭州市の小学校での集団的な鼻血問題は、この事件を受けて再び大きな関心を集め、SNSでも話題となっている。
杭州市は15日夜、文海第二実験学校の問題に関して、地元の生態環境、衛生、教育などの関係部門および省市の専門家、メディア代表、保護者代表からなる共同作業チームを設立したと発表した。現在、学生の健康や環境排出物などに関する調査が行われており、調査結果やその後の対応については、随時公表される予定だ。
一部の保護者は、自費で購入したホルムアルデヒド測定器を使って校舎周辺を測定し、その結果、周辺の他の学校ではホルムアルデヒド濃度が約0.5μg/m3(マイクログラム/立方メートル)程度だったのに対し、文海第二実験学校では1.5μg/m3、最も高い時には2.8μg/m3という数値が出たことを報告している。この結果に驚いた保護者は、学校の環境が非常に危険であると感じている。
◇出典
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1837722598553456337&wfr=spider&for=pc
https://www.cna.com.tw/news/acn/202507160190.aspx