エヌビディアのAI半導体に輸出許可 直ちに出荷

25年7月16日半導体 ドイツの国際公共放送ドイチェ・ベレ(DW)によると、米半導体大手エヌビディアのCEO(最高経営責任者)、ジェンスン・ファン氏は15日、中国訪問中に中国メディアの取材に応じ、米政府が中国向けの高性能人工知能(AI)システム・オン・チップ(SoC)「H20」の輸出を再び許可したと明らかにした。

 同氏は「非常に非常に良いニュースだ」と述べ、出荷を直ちに再開する方針を示した。H20は2023年末に米国の規制に対応する形で中国専用に開発されたが、今年4月のトランプ政権による規制強化で販売が停止されていた。

 今回、エヌビディアは輸出許可を再申請し、米政府から承認を得たことで販売が可能となった。またファン氏は、新たなグラフィックス処理用GPU「RTX Pro」の投入も発表した。これはデジタルツイン技術やAI演算に特化した製品で、今後の中国市場においても展開が見込まれている。

 ファン氏の訪中は今年に入って3回目であり、16日に北京で開催される「中国国際サプライチェーン博覧会」へ出席した。中国メディアは、彼が北京の猛暑の中でシャオミ創業者・雷軍と笑顔で並んだ写真も紹介し、注目を集めた。これまでにもファン氏は、中国との連携を継続したい意向を繰り返し表明している。

 中国はエヌビディアにとって極めて重要な市場であるが、米国の輸出制限により、華為技術(ファーウェイ)をはじめとする現地勢との競争が激しくなっている。今回の訪中に際しては、米議会の超党派議員らがファン氏に対し、中国軍や情報機関と関係の深い企業との接触を避け、規制対象企業に近づかないよう警告を発していた。

◇出典

https://www.dw.com/zh/%E9%BB%84%E4%BB%81%E5%8B%8B%E5%B8%A6%E6%9D%A5%E9%9D%9E%E5%B8%B8%E9%9D%9E%E5%B8%B8%E5%A5%BD%E7%9A%84%E6%B6%88%E6%81%AF-h20%E8%8A%AF%E7%89%87%E8%A7%A3%E7%A6%81/a-73283791

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