
中央気象台は高温では3段階で上から2番目の黄色警報を発表し、華北中南部、黄淮、江漢、陝西中部など広い範囲で35度以上の高温が5~8日続くとして警戒を呼びかけた。河南省では14日から16日にかけて高温がピークを迎え、北中部、東部、南部の一部地域では42度超も予想されている。
河南省当局は外出を控えるよう呼びかけ、気象部門と疾病管理部門は高齢者、子ども、妊婦、持病のある人に特に注意を促した。湖北省では旅客の暑さ対策として、駅構内で放水システムを稼働させた。河北省石家荘では防空壕7カ所を避暑施設として開放し、1日3000人超を受け入れるなど各地で対策が進む。
44度という数字は中国の気象史上でも極めてまれ。ネット上では清朝の乾隆8年(1743年)に記録された歴史的猛暑が引き合いに出されている。当時の皇帝への奏上書に「土地や石が焦げるほどの酷暑で船のマスト先端の金属装飾が溶けた」と記されている。フランス人宣教師が北京で測定した温度は44.4度だったという。こうした記録から、ネットでは「今回は280年ぶり」との声も上がる。