
署名者は、同大学「生命科学と工学学院」の林影院長(63)と、補佐役の韓双艶教授(49)で、書簡には両氏の顔写真や署名、職位、身分証番号に加え、「華南理工大学」の公式印も添付されているという。
書簡は、「民主、自由、人権」の実現を求めて、(1)一党独裁の終結と民主選挙の導入、(2)言論と報道の自由の回復、(3)公平な社会の実現と民生の改善、(4)法治社会の確立と人権保障の徹底――という4つの訴えを明示している。林影氏は「私は共産党員であり、14億人の中国人の1人だ。この広大な国土で、社会の堕落と圧迫を目の当たりにしてきた」と語り、自由と民主を求める強い呼びかけを行っている。
書簡は、習近平氏の任期を制限していた憲法条文が2018年に削除されたことで、中国の政治が帝制のように閉鎖的かつ単一化しつつあると指摘。また、「996勤務制(朝9時から夜9時まで、週6日勤務)」の過酷さにより、若者の健康が損なわれている現状も批判。政府はこうした問題への対応を怠るばかりか、言論統制とネット規制を強化し、社会の不満を抑え込んでいると指弾した。
◇出典
https://www.cna.com.tw/news/acn/202504290303.aspx