湖南の川でタリウム濃度異常 当局「飲用水は安全」

 25年3月24日川中国メディアの九派新聞によると、湖南省チン(林におおざと)州市は23日、同市を流れる耒水の一部でタリウムの濃度に異常が検出されたと発表した。同市によれば、モニタリングの結果、飲用水は安全であることが確認されたという。(写真は事件を伝える東網

 異常値を検出したのは、チン州市永興県の自動観測所。永興県の環境保護、水利、緊急対応など複数部門が連携して対処に当たっているが、現時点では汚染源の具体的な原因は明らかになっていない。同県は、汚染水域への薬剤投入によるタリウム濃度の低減と、汚染源と原因の調査を同時に進めている。

 異常値を観測した自動観測所は、耒水の湖南省チン州~衡陽間にある。衡陽市の塩化学工場によれば、地元の環境保護局から今後半月間は、耒水の水を飲用や食品の洗浄などに使わないよう指示があった。

 ネットユーザーの一部からは「地元の化学企業からの漏出ではないか」、「水質が心配だ」など懸念の声が上がっている。タリウムは無臭の金属。その化合物は食道がん、肝がん、大腸がんなどの病気の原因となる可能性がある。 

 耒水は、湖南省最大の河川、湘江の支流で、全長は453キロ。チン州市の汝城県、資興市、蘇仙区、永興県、衡陽市の耒陽市、衡南県、珠暉区を流れたのち、湘江に合流する。

◇出典

湖南一河流监测出铊浓度异常,官方通报:沿线饮用水安全

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