中国で14日、春節(旧正月)の大型連休の特別輸送態勢「春運」の開始後、帰省客の多くが高速鉄道を避け在来線を使っていることが分かった。経済低迷で出稼ぎ労働者を中心に節約志向が高まっているためとみられる。中国のSNS(交流サイト)には、乗客がまばらな高速鉄道の車内と、通路を歩けないほど混雑する在来線普通列車内の映像が投稿されている。台湾の中央通信社が23日伝えた。
「春運」は14日から2月22日までの40日。今年は鉄道の利用客が増えており、国有鉄道の国家鉄路集団によれば、14日以降の乗客は計1億1200万人と1億人を超えた。23日午前9時現在、「春運」期間中の乗車券の販売枚数は2億7800万枚に達した。
ただ、SNSに投稿された短編動画によれば「高速鉄道はがらがら。緑皮車(在来線)は人がいっぱい」。緑皮車は座席が満席なのはもちろん、通路、ドア近く、トイレの中まで乗客であふれている。去年までは春運になると、高速鉄道が満員で駅も人で埋め尽くされていた。
動画の投稿者の多くは「高速鉄道は料金が高すぎる。出稼ぎ者は、経済低迷で収入が減っている。なるべく多くの金を持ち帰るため、節約できるところはする。在来線を選ばざるを得ない」などと話している。
◇出典
https://www.cna.com.tw/news/acn/202501230357.aspx