バルト海の海底ケーブル切断 中国貨物船の疑惑深まる

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、フィンランド、スウェーデン、ドイツ、リトアニアの4カ国が、バルト海の海底ケーブル切断事件の捜査を進める中、中国の貨物船「伊鵬三号」が関与したとの疑惑が高まっている。

 「伊鵬三号」は、11月15日にロシアのエストニア国境に近いウスチ・ルガ港を出港し、まもなく海底ケーブルが切断された海域に入った。航行速度が異様に遅く航跡に異常がみられた。19日にデンマーク海軍から停船を命じられた。

 「伊鵬三号」は中国浙江省寧波市の海運会社のわずか2隻の保有船のうち1隻。11月に入り購入されたばかりであることも、捜査官が疑惑を深める原因となっている。

 海底ケーブルは11月17~18日、フィンランドとドイツ間の「C-Lion1」とスウェーデンとリトアニア間の「BCS East-West」が相次ぎ切断された。「C-Lion1」は全長1173メートルで、フィランドと中欧間で唯一のデータ通信線。通信会社によれば光ファイバーケーブルが完全に切断されており、外部勢力による破壊以外に考えられないという。

 フィンランドとドイツの外相は共同声明を発し「欧州はロシアによるウクライナ戦争の脅威を受けているだけでなく、悪意あるものによるハイブリッド戦争の脅威にも直面している」と指摘した。

◇出典

https://www.voachinese.com/a/chinese-ship-yi-peng-sabotaged-undersea-cables-linking-germany-and-finland-20241122/7873977.html
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