中国が米ビアサットへの制裁解除 衛星通信捨てられず

 2024年8月2日米米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、中国政府はこのほど、米通信大手ビアサットに対し、台湾への武器売却を理由に今年初めに発動した制裁を解除した。専門家は、ビアサットが昨年買収した英衛星通信サービス大手、インマルサットへの依存が理由とみている。(写真はVOAのサイト)

 インマルサットは遠洋漁業者向けの衛星通信サービスなどを提供しており、中国が近い将来、依存から脱却するのは困難とみられる。

 中国外務省の毛寧副報道局長は7月22日、定例記者会見でビアサットへの制裁について「情勢に変化が生じた」として撤回を決めたことを明らかした。

 ビアサットは2019年、中国の中国政府直轄の大型国有企業「中央企業」である中国衛通と戦略パートナーシップを締結。共同で中国国内で内外の航空会社向けに、航空機内のインターネット接続サービスを行うことを決めた。既にエアバスA320型機などに接続用の端末が設置されている。

 また、ビアサットの子会社となったインマルサットは、遠洋漁業者に衛星通信サービスを提供。中国にとり既に不可欠のサービスで、制裁撤回の主な理由とみられている。

◇出典

タイトルとURLをコピーしました