北東部シッキム州に近いブータン西部のドクラム(中国名、洞朗)などで中国、インド両軍のにらみ合いは既に2カ月余り続いており、中国外交部が先ごろ改めてインドの不法越境を非難した。専門家からは、両軍の緊張は当面続くとの見方も出ている。ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。
中国外交部の華春瑩報道官は22日、インドがでたらめな理由をつけて境界線を超えたとして、無条件の撤退を求めた。華報道官によると、ジャンムー・カシミール州東部のラダック県付近では、中国の国境警備部隊が中国側をパトロール中、インド軍部隊の妨害を受けもみ合いになり、中国側にけが人が出た。
台湾中央社によると、インド側は、ラダック県パンゴン湖からわずか20キロの地点で道路建設を許可した。長さわずか32キロだが、標高5679キロで、世界で最も高い場所の自動車道路となる。インド国境警備部隊の優勢を維持するのが目的という。
台湾の軍事評論家は「両国は弱みを見せられないし、戦争もできず行き詰まっている。先に撤収した方が、国内で批判を受ける。特にインド側はそうだ。インドは高官、マスコミ、在野勢力とも強硬だ」と述べた。