河北省の人口約1000万人の保定市で、市の財政悪化で路線バスの一部が長期運休し、住民から不満の声が挙がっている。保定市は長年の財政問題に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大で財政支出が増大し、財政収支の矛盾が空前の厳しさとなっていることを認めた。台湾の中央通信社が中国本土メディアの情報として伝えた。
中国メディアの人民網の官民交流プラットフォーム「指導者掲示板」には「保定で運休している路線バスは、復旧の見通しはあるのか」などの質問がネット民から寄せられ大きな注目を集めている。
また、路線バス会社の保定市公共交通によると、同社は2020年初め以降の新型コロナウイルの幹線拡大で、運賃収入が平時の30%に激減し、資金繰りが極端に悪化した。また、電池が使用期限を迎えた電動バスを大量に退役させたことも、運行に影響を与えている。
保定市公共交通によれば、路線バスの運行を維持するためには、路線の設定と車両の配置をやり直しやりくりする以外に方法がない。乗客が集中する路線とラッシュアワーへの車両の割り当てを優先すると、18路線は当面運転再開が不可能だという。
河北省内の11市のうち、保定市は財政規模が4位。首都圏の中核都市の一つとして、経済発展の潜在力を備えている。しかし、中国の他の地方都市と同様、新型コロナ禍と不動産市場の低迷で税収が激減し、財政収入が大きな影響を受けている。
◇出典
https://www.cna.com.tw/news/acn/202307100095.aspx
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