中国各都市でオゾン濃度上昇、珠江デルタは今年に入り悪化

 大気汚染物質オゾンの濃度が環境基準を超える都市が2017年以降急増していることが中国環境観測本部のまとめで分かった。オゾンの汚染は毎年深刻化しているが、中国3大都市圏のうち広東省の珠江デルタでは、今年に入り環境基準を超える都市が急増した。新華社などが伝えた。

 同本部の専門家によると、北京・天津・河北(京津冀)、長江デルタ、珠江デルタの中国3大都市圏でいずれもオゾン濃度が上昇傾向にある。特に17年以降の上昇が目立ち、毎年の1~5月で比べると、珠江デルタの各都市は13~16年にオゾン濃度が環境基準を超えた都市はなかったが、17年は4都市に増えた。

 今年1~5月の大気汚染物質は、北京・天津・河北(京津冀)は首位がPM2.5(微小粒子状物質)、第2がオゾンだったが、長江デルタと珠江デルタではオゾンが首位だった。

 中国環境部が発表した今年上半期(1~6月)の全国主要338都市の大気質指数(AQI)によると、主要大気汚染物質6種類のうち、オゾンの平均濃度の上昇率が最も高かった。
 専門家によると、オゾンは窒素酸化物と揮発性有機化合物(VOC)などの物質と、太陽光、高温などの条件が複雑に関係して生成される。

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