中国とインドは、インドの北東部シッキム州に近いブータン西部のドクラム(中国名、洞朗)高地でにらみ合いを続ける中、習近平国家主席は7月28日、北京で開かれた新興5カ国(BRICS)安全保障担当者会議に出席したインド・モディ首相の国家安全保障顧問、ドゥバル氏と会見した。9月のBRICSサミットで習主席とモディ首相が会うのを前に、国境の緊張を緩和する狙いがあったとみられる。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版が伝えた。
ドゥバル氏はモディ政権の大物で外相、国防相を上回る影響力を持つとされる。中国メディアは先に、国境付近にインド軍の大部隊派遣を命じたのはドゥバル氏だと報じた。
中国メディアは28日の習主席とドゥバル氏の会談の内容を伝えていない。しかし、中国国営の新華社は25日、モディ首相就任後の対外経済政策を称える論評を掲載した。インドのメディアは、中国の公式メディアのインドに対する論調が軟化し始めとみて注目している。