ニュースサイトの財経網によると、遼寧省人民検察院（検察）は19日、大手国有自動車製造会社、華晨汽車集団控股(華晨汽車、遼寧省瀋陽市）の祁玉民前董事長を収賄や公金横領の容疑で同省朝陽市検査院が起訴したと発表した。（写真は東網のサイト画面）
華晨汽車は、独ＢＭＷが出資する華晨宝馬汽車（華晨ＢＭＷ）、仏ルノーと組む華晨雷諾汽車の合弁自動車メーカー２社と、中華などの３つの自主ブランド車を製造する会社を傘下に抱える。
中国共産党遼寧省規律検査委員会と遼寧省監察委員会は6月15日、汚職など重大な規律違反により祁玉民前董事長を除籍処分とするともに、送検したことを明らかにした。 両委員会によると、祁前董事長は▽職務に影響を与える恐れがある謝礼金を受け取っていた▽利害関係者のため、職権で幹部を任用した▽別の企業経営や兼職で報酬を得ていた▽華晨汽車の決算報告で虚偽の内容を公表した――など、各種の犯罪や不正行為を行っていた。
祁前董事長は、2005年末、遼寧省大連市の副市長から華晨汽車の董事長に就任。19年4月まで約13年務めた。
祁前董事長は、18年10月、華晨汽車が持つ華晨ＢＭＷの株式25％を、22年までに独ＢＭＷに売却すると宣言。華晨ＢＭＷは、外資系合弁自動車メーカーで初めて、外資側が経営支配権を握ることになる。華晨汽車は資金を得るメリットがあるが、発言権が大幅に低下するため議論を呼んだ。
華晨汽車は20年11月、瀋陽市中級人民法院（裁判所）から破産重整（日本の民事再生に相当）の開始を宣告され、経営再建に取り組んでいる。
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