国政助言機関、全国政治協商会議(政協)の郭衛民報道官は3日、記者会見で、新型コロナウイルスワクチンの接種回数が2月末現在、計5200万回余りになったことを明らかにした。中国の14億人の人口から計算すると、接種率は4%以下となる。台湾・中央通信社が伝えた。
新型コロナワクチンの接種率は、イスラエルが92.46%で世界最高。アラブ首長国連邦(UAE)が60%以上、英国が30%以上、米国は22%以上で中国の低さが目立つ。
記者会見で海外メディアからは、中国製ワクチンの安全性や有効性への質問が出たほか、中国が「ワクチン外交」による国際的な影響力の拡大に力を入れる一方、中国国内での接種に専念していないのではないかとの疑念の声が挙がった。
郭報道官は「一部で、中国がワクチンを利用して、政治的な影響力を拡大しようとしているとの疑念を持っているが、視野の狭い言い方だ」と批判。「中国はワクチンを、国際的な公共財だ宣言している」と述べた。
国家衛生健康委員会の高級顧問で、感染症の専門家である鐘南山氏は1日、中国の清華大が米シンクタンク、ブルッキングス研究所と開いたセミナーで、中国のワクチン接種率は今年6月までに40%に達するとの見通しを示した。実現するには4カ月内に5億人に接種する必要がある。
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