中国の経済メディアの財新によると、中国検索サイト最大手の百度（バイドゥ）の営業部門の責任者、史有才氏が賭博が絡む違法ネット広告に関与した疑いで警察に連行された。業界関係者多数も、連行が事実だと財新の記者に述べた。百度では今年1月に副総裁を抜てきされた、大口顧客向け営業の責任者の李忠軍氏が、部下とともに連行された。
財新の取材に対し百度は、事件はまだ調査中だとした上「われわれも具体的な状況が分からない。違法行為は断固として認めない」と述べた。百度の関係者によると、史氏は昨年、営業責任者になった後、違法広告に関与し自らも利益を得ていた。河北省などの複数の広告代理店も関与し、多数が警察に連行されたという。
中国当局は、海外が絡む賭博を重点的な取り締まりの対象としている。マネー・ロンダリング（資金洗浄）と資金の海外流出の温床になり、中国の金融リスクを高める恐れがあるためとみられる。百度以外のサイトも、賭博絡みで取り締まりを受けたという
史有才氏は2001年に百度に入社し、営業責任者や副総裁を務めた後、2011年に退社して起業や投資をしていた。19年に復帰し、営業分野を統括していた。