中国北京市で1989年に起きた民主化を求める学生運動で、リーダーだった王丹さん(47)がこのほど、今年6月に台湾での大学での教職を辞め、米国に渡ることを明らかにしました。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えました。(画面はRFAのキャプチャー画面)
台湾を離れる理由について、「体の疲れ」を挙げています。大学2校で教職に就いており、体に大きな負担が掛っているとのこと。今後は米国で、中国本土の民主化を進める運動に取り組むそうです。
さらに「自分の人生の目標は、中国共産党に向き合うこと。中国で将来起きる変化に備えたい。共産党が倒れるか倒れないかはどうでもよい。中国で大きな変化が起きた場合、中国の未来がどちらに向かうのかが気になる」と話しています。
王丹さんによると、89年の学生運動の参加者にとって、中国に大きな変化が起きた後、どのような政治秩序を打ち立てるかが一番の関心事。そして、習近平氏の政権掌握を含む最近の変化のため、そのような変化が起きるのは時間の問題だという。
王丹さんはまた、台湾での教師生活を通じて接触した、中国の若者世代について「この世代は、外界が思うように、個人の利益だけに関心がある訳ではなない。こんな若者たちがいると、中国共産党の統制はますます高くつくものになる」と述べた。