11日付台湾紙・自由時報によると、蔡英文総統が10日、国慶節の演説で、中台関係の現状維持を改めて公約したことなどについて、中国本土の名門大学、中国人民大学の李毅研究員が「平和統一はもう不可能になった。中国は武力統一を急げ」と呼び掛ける文を自身のブログで発表し、中国の交流サイト(SNS)で相次ぎ転載されるなど人気を集めてます。(写真は11日付中国時報のキャプチャー画面)
李研究員は、今年の台湾の総統選後、多くの評論の書いてきました。最新の一文は「平和統一の可能性はもうない。中国による台湾武力統一の時機は熟した。戦争は、2017年の元旦から5月1日までの間が良い」などと書いています。
李研究員の一文の表題は「台湾海峡情勢に関する3つの想定外」です。
蔡総統就任以来の4カ月の台湾海峡情勢について総括し(1)蔡英文氏は永遠に92コンセンサスと中台が1つの中国に属することを認めない(2)蔡英文氏には、ライバルがいないので、心配なく2期8年の任期を全うできる(3)国民党は瓦解するので、緑陣営(民進党など)は少なくとも20年の長期政権になる――と指摘しました。
その上で李研究員は「3つの想定外」として(1)中国にとっては、蔡英文氏と民進党の台湾独立意識と決意の固さ(2)台湾にとっては、中国官民の統一事業に対する決意と決心の固さ(3)米国にとっては、台湾海峡情勢の激烈さ――を挙げました。
李研究員は、蔡英文氏と民進党が文化、思想、教育、社会の独立に急ぎ、平和統一の希望を消し去ったことは、中国にとって大きな恥辱だとした上、「1~2年内に、中国が平和的な手段が尽き、平和統一の望みが立たれたと確認したときこそ、台湾独立勢力の滅亡の日だ」と結論付けました。
(参考)http://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/1852190
李研究員が、国民党が瓦解し、緑陣営政権が長期化するとみているのは、正確と思います。ただ、蔡英文氏が思いの外、頑固だから、武力統一を急げというのは、余りに乱暴です。一介の研究者のブログに過ぎませんが、攻めあぐねる中国の焦りを反映しているような気がします。