台湾、ICAO総会も招待されず、中国が92コンセンサス理由に圧力

 台湾の李大維外相は23日、カナダで27日開かれる国際民間航空機関(ICAO)総会への招待状を受け取っていないことを明らかにしました。台湾は2013年の総会で、特別ゲストとして参加していました。日米など10~20カ国が台湾の招待を支持したものの、中国が同意していないとのことです。風伝媒が23日伝えました。

 台湾が国連の機関から排除されたのは、1971年に国連を脱退して以来、初めてのことです。

 総会は3年に一回開催され、前回の13年には台湾が「92コンセンサス」を認めていたため、ICAO理事長が中国の提案を受け入れ、中国のゲストとして出席しています。

 台湾は8月4日、総会への出席を申請し、これまで約2カ月努力していました。ICAO理事長が台湾を招待する場合、加盟各国の議決はいりませんが、加盟国の意見を尊重する必要があります。ICAOの事務局長は中国籍の柳芳氏ということもあり、台湾は中国の同意がなければ事実上出席できないということです。

 92コンセンサスは、台湾と中国本土が1992年、「1つの中国原則」に関し口頭で達成したとされる合意です。蔡英文総統は、合意文書がないことなどを理由に、92コンセンサスが存在しないと主張しています。

 中国の国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は23日、台湾がICAOの総会に出席できないのは「完全に民進党当局のせいだ」と述べました。台湾が92コンセンサスを承認しないため、中台の対話が中断し、今年の総会出席がでできなくなったと指摘しています。

 

(参考)http://www.storm.mg/article/169393

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