韓国スーパーまた撤退、THAAD騒動で経営悪化

 韓国最大のチェーンスーパー、Eマートはこのほど、中国市場からの撤退を決めたと発表した。地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル」(THAAD)配備をめぐる中韓関係緊張の影響で損失が拡大したためと説明している。韓国のチェーンスーパー、ロッテマートも先ごろ、同様の理由で中国市場からの撤退を表明した。香港星島日報が31日伝えた。

 Eマートは1997年中国に進出。2010年末までに26店を展開していた。一方で2011年時点で1,000億ウォン(約100億円)の累積損失を抱えており、16年、経営規模を縮小した。

 韓国の業界関係者は「Eマートは、現地化の努力が足りなかったことが失敗の最大の原因。THAADをめぐる中韓の緊張で状況がさらに悪化した」と話している。

 別の業界関係者は「ロッテとEマートの苦労をみると、韓国の小売業者で中国に進出したい会社は当面ないだろう」と話している。

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