中国共産党機関紙、人民日報傘下の環球時報は4月28日、北朝鮮の核保有が中国の利益を著しく損なうとと強く批判する社説を掲載した。
台湾中央社によると、朝鮮半島の緊張が高まる中、中国政府メディアとしては、北朝鮮の核開発に対するものとしては、これまでで最も厳しい論調として注目される。
社説は、北朝鮮が核開発を続けるなら、中国は、国連安全保障理事会によるさらに厳しい制裁決議に賛成するし、必ず実行するとした。
社説はまた、中国と北朝鮮の関係が既に深刻な影響を受けており、金正恩・朝鮮労働党委員長が最高指導者に就任後、両国の首脳会談が一度も行われてないと指摘した。
社説によると、両国の外交ルートを通じた対話は今のところ円滑に行われているが、互いの戦略面での信頼感はほとんどなく、意思疎通の妨げになっている。
朝鮮半島情勢がさらに悪化すれば、中国と北朝鮮の関係はさらに悪化する可能性がある。平壌が北京を名指しで攻撃したり、非友好的な行動をとるなら、中国は相応の準備を行う。
社説は、中国と北朝鮮は「かつて血で固めた友好があった」とし、「それは前世紀の北東アジアの地政学的な政治のロジックに合い、当時の両国の利益に合致していた」と述べ、強固な友好関係が過去のものだとの考えを示した。
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