フィリピンのドゥテルテ大統領が6日、南シナ海の無人島や岩礁を占領するよう軍に命じた。同海の無人島、岩礁領有権を主張する中国を怒らせる恐れがある。英BBC放送中国語版が伝えた。
ドゥテルテ大統領は、パラワン島の軍の基地を視察した際「あらゆる人があそこ(南シナ海)で島、岩礁を占領しているようだ。われわれも、まだ空いている島に上陸するべきだ」と述べた。
南シナ海の島、岩礁を巡り中国と東南アジアの各国が領有権を主張して争っている。中国は施設を建設し、軍用機の発着をできるようにした。
ベニグノ・アキノ3世前大統領は、南シナ海問題で中国と対決していたが、ドゥテルテ大統領は就任後に一転。中国との関係改善に取り組み、この問題での衝突を避ける代わりに中国に経済支援と投資を約束させた。
南シナ海を巡る問題は6、7日の米中首脳会談でも議題に上るとみられている。