北海艦隊中将が南部戦区司令官に昇格、海軍の地位向上

 中国人民解放軍北海艦隊司令官の袁誉中将がこのほど、「南部戦区」司令官に昇格した。陸軍優位だった中国軍で、戦区トップに海軍の将官が就任するのは初めて。南シナ海の領有権をめぐる争いが深刻化する中、海軍の重みが増していることの表れといえそうだ。香港の中国系紙、大公報が伝えた。

 中国は2016年初めの軍の改革で、従来の「7大戦区」を廃止し「5大戦区」を設けた。南部戦区は広東、広西、海南など6省(自治区)と香港、マカオの部隊を統括する。本部は広東省広州市に置かれている。

 解放軍はこのほど、海軍が重点に大規模な人事異動を行い、海軍本部と3大艦隊の司令官を全部入れ替えた。 

 南部戦区の管轄範囲は東西約1000キロに及び、南シナ海と東南アジアの2大方面の安全確保が任務となる。東南アジア方面では、しばしば緊張状態となる中国・ミャンマーの国境守備が重点となる。

(参考)

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