アパホテルが客室に「南京大虐殺」否定の書、中国反発

ホテルチェーン「アパホテル」の客室に、「南京大虐殺」と「慰安婦」を否定する内容の歴史書が置かれていることが分かり、中国の官民が反発している。香港紙・明報が伝えた。

台湾中央社によると、中国の交流サイト(SNS)に書籍の写真が掲載され、ネットユーザーが反発。「携程」など大手旅行予約サイトはアパホテルの掲載をやめた。うち「途牛旅游網」の責任者によると、サイトを通じホテルの予約をする中国人訪日客のうち5%がアパホテルを選んでいた。

アパホテルは2月に開かれる札幌アジア冬季大会で、各国選手の宿舎になる。新華社によると、同大会組織委員会は、同ホテルに対し配慮を求めた。

中国外交部は「日本にはまだ、歴史を正視しない勢力がいる。日本には正しい歴史観を国民に教えるよう求めたい」として批判した。

歴史書は、ホテルを運営するアパグループの元谷外志雄代表が、自ら執筆したエッセーをまとめた「『理論 近現代史学2』本当の日本の歴史」で、英訳付き。「南京大虐殺」の死者30万人はねつ造であること、20万人の「従軍慰安婦」も虚偽の情報だとしている。

元谷氏は「事実と信じることを書いた」として、撤回しない考えを明らかにした。

明報は、元谷氏が安倍晋三首相の後援会「安晋会」の副会長などと報じ、日本の政権とのつながりを強調した。
(参考)http://news.mingpao.com/pns/dailynews/web_tc/article/20170119/s00014/1484763306952

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