四川省成都市中心部の天府広場などが10、11の両日、市民による大気汚染への抗議活動に備え、大量の警察官が出動して厳戒体制が敷かれた。博聞社が11日伝えた。
成都市は5日から広い範囲がスモッグで覆われ、集団による「散歩」を名目に、抗議活動を行おうとの呼び掛けがネット上の交流サイト(SNS)などで行われた。
成都市では5日から、市民の多くがマスクで自衛し始め、薬局では品切れが相次いでいる。自宅にこもって窓を閉め、空気清浄機を動かす毎日が続いている。一部の市民は成都を脱出したという。
ネット上では、成都の大気汚染は、政府が石油化学企業などを誘致したせいだとして、路上での抗議活動の呼び掛けが行われた。
警察は、成都市中心部の主要道路と天府広場に警官を配置。10日、天府広場での商業活動、デモ、集会を禁止する通告を発表した。
中国では12月に入り大気の質が悪化。汚染は東部から西部に拡大し、北京、河北、四川など20省・市に及んでいる。