ミャンマー北部で20日未明、少数民族武装組織と政府軍が衝突し、住民約80人が中国・雲南省に避難した。同省の政府と軍が、キャンプを設置するなど対応を急いでいる。澎湃新聞網などが伝えた。
ミャンマー当局によると、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)、カチン独立軍(KIA)、タアン民族解放軍(TNLA)、アラカン軍(AA)の4つの少数民族武装組織の合同部隊が、国軍や警察の施設、橋などに相次いで攻撃を加えた。国軍は補給路を寸断されるなどしたため、陣地に撤退した。
少数民族武装組織の士官は「戦闘は始まったばかり。これからもっと激しい戦闘になる」と話している。
雲南省に隣接するコーカン地区などミャンマー北部では、2015年2月、武装組織と政府軍の軍事衝突が発生し、大砲の流れ弾が同省内に落下した。3月には、ミャンマー軍機の爆弾が同省内に落下して5人が死亡。衝突はその後も続き、5月にも砲弾2発が落ち、住民5人がけがした。