山東でスモッグ深刻化、呼吸器疾患の入院者3割増

 山東省でこのところ、スモッグの被害が深刻化し、省内各市で呼吸器疾患の患者が急増している。外来患者は平常に比べ10~20%、入院患者が30%それぞれ増えている。斉魯晩報が7日伝えた。

 技術系で中国最高の研究機関、中国工程院の鍾南山院士は「われわれの研究所の調べでは、スモッグになると病院の受診者が10~15%増える。中国の大都市で肺がんの発病率が上昇を続けていることが、PM2.5(微小粒子状物質)と関連があるか研究している」と著書で指摘している。鍾氏の指摘は、山東省の現状にも当てはまる。

 山東省千仏病院(済南市)の呼吸器科では、11月に入って外来患者が20%、入院患者が30%増えた。同病院の医師は「肺炎患者が去年より目立って増えた。特に40歳以下の若い患者が多い。仕事のストレスのほか大気の質も関係している」と話している。

 山東省中医院(同市)肺病科でも患者が急増。医師は「気温の低下に加えてスモッグのため、夏、秋に比べて患者が増えた」と述べた。長期間のせきなど、冷たい空気や汚れた空気に過敏な患者に特有の症状が目立ち、大気汚染との関連が考えられるという。

 

(参考)http://www.dzwww.com/shandong/sdnews/201611/t20161107_15108620.htm

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