中国共産党の第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が10月27日が採択したコミュニケで、習近平総書記(国家主席)を「核心」と位置づけたことについて、ドイツ・メルカトル中国研究所(MERICS)のマチアス・ステファン研究員はこのほど、習氏への空前の権力集中を意味する訳ではないとの見方を示した。ドイツの国際公共放送ドイチェ・ベレ(DW)が10月30日伝えた。
同党が「核心」と認めた指導者は、毛沢東、トウ小平、江沢民の3氏のみ。ただ、同研究員によると、習氏の権力は前任の胡錦濤氏を上回るものの、トウ氏や江氏ほどではない。トウ、江の両氏は在任中に多くの仕事をし、退任後も影響力を持ち続けた。江氏は、90歳の今も発言が重要性を持つ。
また、「核心」という概念は、コミュニケに盛り込まれた「党の集団指導体制の継続」の原則とも矛盾しない。コミュニケには、習氏1人への権力集中を支持する文言もない。集団指導体制の継続を確認する一方、国民と海外に強い指導者のイメージを与えるため、習氏を「核心」と名付けたとみられる。
習氏の権力強化を受け、同党の不文律に従い、68歳となる2022年、最高指導者から退任するかどうかに、注目が集まっている。
ステファン研究員は「指導者の平和的交代を実現するため定められた党の規約を順守するので、習氏の任期延長は考えられない。ただ、習氏の改革が成功すれば、退任後も中国の政治に関与を続けるだろう」と述べた。