陝西省西安市高陵区で連日、ゴミ焼却施設の建設に反対する住民約1万人が路上デモを繰り広げている。同区政府は、ゴミ施設の建設は検討を重ねた上で許可したもので、政府を信用するよう求めるとともに、デモが違法であるとして警告した。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が16日伝えた。
住民は施設建設による水、土壌、大気汚染への懸念から計画中止を求め、横断幕を掲げて高陵区政府周辺でデモを繰り返している。16日で既に6日連続となり、日ごとに参加する住民の数が増えているという。一部は同区政府庁舎前、別の住民は区内各所でデモを行っている。
区政府庁舎前では一時、警官隊と住民が衝突し、住民数人が私服警官により庁舎内に連行された。
地元の新聞、ラジオ、テレビはデモの発生を報じていない。ミニブログやメッセンジャーアプリ「微信」などネット上でも関連の情報が削除されている。
地元の人権活動家は「ゴミ焼却施設の建設場所は、黄河の支流である渭河の沿岸で、環境に深刻な汚染をもたらす恐れがある」と話している。
同区内には、医療廃棄物の焼却処分場が造られていいるが、周囲でがん患者が多発しているという。
(参考)http://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/huanjing/xl2-10162016113555.html