成都のX線保安検査機、環境保護部が撤去指示

 中国・四川省の成都双流空港の保安検査場で使われていたX線ボディー・スキャナーについて、中央政府の環境保護部は12日、撤去を指示した。また、成都市環境保護局は、同空港がX線を使った保安検査機器を無許可で使用した疑いで調査を始めた。新京報が伝えた。

 ボディー・スキャナーは、保安検査設備メーカーの安徽啓路達光電科技(本社・安徽省合肥市)が製造した「神槍」シリーズの1つで、検査にはX線が使われている。

 環境保護部によると、放射線量は0.77マイクロシーベルト(μSv)以下で、人体に与える影響は小さい。ただ、X線ボディー・スキャナーを空港や駅などで無差別に使うことは適切でない。

 成都市では、ボディー・スキャナーの安全性に対し市民の関心が高まっている。成都双流空港では、係官による検査も選べるようにした。成都の鉄道当局も、メーカーに検査機器の安全性を検査するよう求めたほか、ボディー・スキャナーに微量の放射性を使われていることを、市民に明示した。

 中国疾病対策予防センター・放射線防護・安全医学所の王作元教授は「放射性には電離放射線と非電離放射線がある。無線の電波や可視光線は非電離放射線が含まれる。X線は、電離放射線で人体が照射されるとがんの発症率が高まる。必要がない場合、受けてはいけない」と話している。

 

(参考)http://www.rmzxb.com.cn/c/2016-10-13/1079916.shtml

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