台湾国防部は8月31日、立法院(議会)に提出したリポートで、中国軍が2020年までに台湾侵攻作戦の準備を完全に終えるとの見通しを示した。中央社が伝えた。
リポートによると、中国軍は台湾を対象とした軍事演習を減らしておらず、既に台湾統治下にある離島への上陸作戦能力の整備を終えた。
リポートは、中国軍の台湾侵攻のきっかけとして▽台湾が独立を宣言した▽台湾が明確に独立に向かい始めた▽台湾の内政が不安定化した▽台湾が核武装した▽中台の平和統一に向けた対話が引き伸ばされた▽外国勢力が台湾内政に干渉した▽外国軍が台湾に進駐した――などのケースを挙げた。
リポートによると、中国当局は軍部に対し、20年までに台湾武力侵攻の戦力整備を終え、作戦計画を策定するよう指示したとみられる。
リポートは、中国が公船の新造に当たり、軍艦化や大型化を図っているほか、公務執行、科学研究、海洋調査の名目で、台湾周辺海域の航行や滞留を常態化させているとして警戒の必要を訴えた。
米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版によると、米国防総省も議会に提出した2016年の年次報告書で、同様の結論を示した。