外務省は16日、沖縄県尖閣諸島周辺の接続水域に中国が派遣している公船の数が、南シナ海スカボロー礁(黄岩島)をはるかに上回るとの資料をウェブサイトで公表した。
同省によると、尖閣諸島周辺では5日午後1時半ごろ、中国漁船に続いて中国公船1船が領海に侵入した後、16日午前8時までに最大15隻が同時に接続水域に入り、延べ27隻が領海に入った。
最大15隻もの多数の中国公船が領海侵入を繰り返す事態が確認されたのは初めて。尖閣諸島周辺では200~300隻の中国漁船も操業している。
外務省は、現在、尖閣諸島周辺で活動中の中国公船の数は、南シナ海のスカボロー礁周辺に常時展開している4~5隻に比べはるかに多いと指摘した。
外務省は15日、同諸島周辺での中国公船の活動状況を記録した動画も公表した。台湾中央社によると、尖閣諸島周辺の状況が、南シナ海と同様に厳しいとの印象を内外も伝えるのが狙いとみられる。