第11管区海上保安本部によると、中国漁船約230隻が6日、武装した中国公船とともに沖縄県尖閣諸島付近の海域に出現した。同島を巡る日中の争いが激化した1978年、2012年にも、中国漁船がこの海域に集結した。日本の当局が警戒を強めている。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版が6日伝えた。
同本部によると、漁船は6日午前8時、同諸島付近の海域に出現。「中国海警」と表示した公船6隻も随伴したが、うち3隻には機関砲とみられる火器を装備していた。同日午後、公船はさらに1隻増えた。
外務省アジア大洋州局の金杉憲治局長が6日午前、日本駐在の中国大使館の公使に電話し、強く抗議するとともに、関連海域からの中国船の退去を要求。金杉局長は「中国の行動は、現地の緊張を一方的に高めるもので、日本は絶対に受け入れられない」と述べた。
日本が尖閣諸島を国有化した2012年後、中国公船による同諸島周辺のパトロールが常態化。日本のメディアはその都度報じているものの、日本社会の関心が低下していた。軍事専門家も2013年後、東シナ海の緊張は南シナ海ほど厳しくないと指摘していた。
しかし、今年6月9日、中国軍艦が初めて尖閣諸島付近の海域に侵入。6日後には再び、鹿児島県口永良部島周辺の領海に中国軍艦が侵入し、東シナ海を含むに日本南西部の海域で緊張が高まっている。海上自衛隊の伊藤俊幸・元海将によると、中国側は先に尖閣諸島周辺のパトロールを常態化した後、軍艦の領海侵犯を始め、日本のスキを突いて尖閣諸島を占領するつもりとみられる。
(参考)http://www.voachinese.com/a/senkakus-20160806/3452569.html