南シナ海の領有権を巡り、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が、中国の主張を退ける裁定をしたことで、中国内では一部で民族意識が高まりを見せており、遼寧省大連市の地下鉄車内で12日、米国のスポーツ用品ブランド「ナイキ」の運動靴を履いた男性が、見知らぬ男に「売国奴」とののしられ殴られる騒ぎが起きた。台湾中央社が14日伝えた。
男性は12日、大連市の地下鉄西安路駅付近を走行中の車内で、見知らぬ男から「この売国奴。ナイキなんか履いているのか」などとののしられた。2人は殴り合いとなり、男性と同行中の女友だちが他の乗客に助けを求め続けたが、無視されたという。
ネット上では、「清朝末期の義和団のようだ」とののしった男を非難する声とともに、「日本商品、米国商品ボイコットの前に、この種の人物を拒否すべきだ」として、ナイキを履いた男性を批判する意見も書き込まれた。
中には「ナイキを履けないなら、CPU(中央演算処理装置)は米国製だからパソコンも使えない。スマートフォンも、(主要部品が)米国のクアルコムや台湾の聯発科技(メディアテック)だからだめだ」などとからかう意見も見られた。
(参考)http://http://www.cna.com.tw/news/acn/201607140358-1.aspx