中国が軍事施設の建設を進める南シナ海問題をめぐり、フィリピンが申し立てていた仲裁手続きで、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所がきょう12日午後6時(日本時間)、裁定を発表するのを前に、中国海軍が国防動員法に基づき、一部予備役軍人を召集していることが分かった。中国は戦闘の準備を進めていることになる。中国海軍は、南シナ海で大規模な軍事演習も行っている。海外の中国語ニュースサイト、博聞社が伝えた。
国際法の専門家によると、同裁判所は過去3年間、2回の弁論と4000ページの証拠調べを行った。中国政府の代表は欠席しており、フィリピン側に有利な裁定になるとみられる。
中国は、同裁判所は南シナ海問題の管轄権を持たないと繰り返し主張している。また、裁定が近づくにつれ、メデイアによる宣伝と軍事演習が頻度を増している。
予備役の召集期間は7月10日から22日まで。召集の通知は「国防の義務は神聖な職責」であるとして、企業・個人とも本人の義務遂行を妨害しないよう呼び掛けている。
国防動員法によると、戦争の準備が必要になった場合、軍部は予備役を召集できる。海軍、ミサイル軍など技術が必要は兵種では、予備役が兵力の重要な供給源になっている。