オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が、中国が軍事施設の建設を進める南シナ海問題をめぐり、フィリピンが申し立てていた仲裁手続きの裁定を7月12日に示すと発表したことについて、ロドリゴ・ドゥテルテ比大統領は5日、自国に有利な裁定が出れば、中国との交渉を行うと述べた。英BBC放送中国語版が伝えた。
大統領は「裁定結果がフィリピンに不利な内容でも受け入れる。有利な内容なら中国と交渉する。われわれは戦争するつもりはない」と述べ、中国と争わない姿勢を鮮明にした。同大統領については「親中で米国嫌い」とのとの見方もある。
中国政府系紙「チャイナ・デーリー」は4日、フィリピンが国際仲裁裁判所の裁定を放棄すれば、中国政府は交渉に応じるとするとの見方を報じた。中国の戴秉国国務委員も4日、米カーネギー国際平和財団で講演し、同裁判所の裁定結果を実行しないよう関連国に警告した。 戴国務委員はさらに「中国は米国の脅威を恐れない」と語り、南シナ海問題に干渉しないよう米国に促した。
(参考)http://www.bbc.com/zhongwen/simp/china/2016/07/160705_china_philippines_dutertelate=2085