収賄、国家機密の不正取得、職権乱用などの積みに問われた、国政助言機関、全国政治協商会議(政協)の前副主席で、前共産党統一戦線部長の令計画被告に対し、天津市第一中級法院は4日、無期懲役の判決を言い渡した。厳しい判決は、権力闘争の反映で、令氏が属する「団派」(中国共産主義青年団出身者の派閥)への攻撃との見方もある。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。
判決によると、令被告は妻とともに、職務上の地位を利用して便宜を図った見返りに、企業幹部らから7000万元(約11億円)以上を受け取った。
裁判は、国家機密に関わるとして非公開で6月7日に始まった。元浙江広廈集団総裁の楼忠福氏、元四川維徳通信技術有限公司董事長の崔暁玉氏ら大物の元企業幹部が出廷して証言。汚職で取り調べを受けている妻の谷麗萍容疑者、前内モンゴル自治区副主席の潘逸陽容疑者も、ビデオで証言した。
香港のジャーナリスト、程翔氏は「令氏への判決で、団派全体が粉砕される。今後、現役の団派の高官に影響が及ぶだろう。令氏の主な罪名は汚職だが、真の理由は派閥活動だ」と指摘。中国共産党は表面上は見せないようしているが、内部では激烈な権力闘争が行われているとの見方を示した。
(参考)http://boxun.com/news/gb/china/2016/07/201607050024.shtml#.V3sFxriLTIU