北京、蘇州、上海など中国各地の学校で、校庭で強い異臭が発生、子どもに健康被害が発生する中、中国中央テレビ局はこのほど、報道番組「経済半小時」で、トラックなどの舗装材に古タイヤなど産業廃棄物が使われていると報じた。新華網が伝えた。
同番組によると、北京市平谷区の小学校では今年校庭の改良工事を行い、運動場1700平方メートルを合成樹脂で舗装した。5月の完成後まもなく、児童の一部が鼻血やめまいなどの症状を訴えた。登校をやめる児童も現れたという。
施工業者によると、北京の小学校の舗装材は、河北省内の業者が製造した。同省保定市と滄州市一体には運動場の舗装材メーカー数十社がひしめき、省内外に出荷している。
これらのメーカーは、製造コスト引き下げ利益を拡大するため、材料の多くに古タイヤやケーブルの廃棄物を使用。使用済みの舗装材を砕いて再使用するなど、他に様々な廃棄物が使われている。舗装の際の接着剤にも、粗悪品が使われているもようだ。
同番組によると、中国の「製品品質法」は人身や財産の安全に関わる工業製品について、国家規格への適合、製造業者名と製造場所、成分の表示などを義務付けている。しかし、学校の運動場の舗装材に品質の合格証や業者名の表示がない場合がほとんどだ。