広東省・烏坎村で19日、収賄の疑いで逮捕された林祖恋・村民委員会書記(村長)の釈放を求め、村民約3000人がデモ行進した。香港星島日報が19日伝えた。
烏坎村では5年前、共有地の売却を巡り共産党幹部と村民が対立。直接選挙で村民委員会の代表を選んだ。しかし、共有地問題が解決せず、上級の鎮政府に村民が陳情を準備していた。林書記は陳情の直前、当局に収賄容疑で逮捕された。
デモは午後3時、警察機動隊の大部隊が警備する中、中国国旗を振りながら林書記の釈放を求めた。
村民はもともと同日午前、村民大会を開いて鎮政府への陳情を決めるはずだった。林書記の逮捕で大会は開かれなかったが、デモ後、村民が集まり21日に陳情を行う方針を決議した。
村の共産党幹部は「上級政府が公有地問題の解決のため作業チームを結成する。村民大会を開く必要がない」と話していた。林書記の収賄容疑についてはコメントを避けた。