中国が北朝鮮スパイ幹部摘発、核開発巡り圧力か

 中国治安当局が今月初め、中朝国境近くの遼寧省丹東市で北朝鮮のスパイ幹部を摘発、持っていた巨額の現金を没収した。金融之家が13日韓国メディアを引用して伝えた。

 摘発は、朝鮮労働党のリ・スヨン副委員長が訪中して習近平総書記と会談し、6月2日に北朝鮮に戻った直後に行われた。リ副委員長が会談で、北朝鮮は核開発の方針を変えないと述べたことに対し、中国側が圧力を掛けたものと見られている。 中国治安当局は深夜に自宅を急襲してスパイ幹部を拘束。現場から現金3000万元(約4億8000万円)を押収した。中国側の通知を受け、北朝鮮が事実確認のため係官を北京に派遣した。

 スパイ幹部は、数年前から丹東市に潜伏。北朝鮮の貿易関係者からは「祖国代表」「総責任者」と呼ばれていた。

 北朝鮮の核実験を受け、国連安全保障理事会が決議した制裁で、対象となった禁輸品を密貿易していた。中朝関係に詳しい消息筋は「中国当局は、制裁の厳格な実施により北朝鮮に圧力を掛けようと、中朝密貿易の取り締まりを強化している」と話している。

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、北朝鮮の政府幹部が今年3月、遼寧省丹東市の税関で、現金2万元を携帯しているところを摘発された。消息筋によると、中国は銀行を通じた北朝鮮への送金を規制しており、北朝鮮当局は海外派遣労働者の賃金などとして、現金の持ち込みを図っている。

(参考)http://www.jrzj.com/160538.html

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