断食月で飲食店の強制開業なし、当局者が明言

 国務院(中央政府)新聞弁公室で2日行われた記者会見で、新疆ウイグル自治区の宗教局長は、イスラム教の断食月(ラマダン)にイスラム教徒向けの飲食店が開業を強制されることはないと述べた。英BBC放送中国語版が伝えた。

 同自治区政府は例年、断食月にイスラム教徒の宗教活動への規制を強化。断食月中の飲食を禁じる伝統をなくそうと、同教徒向けの飲食店には営業継続を強制しているとされる。

 宗教局長は「イスラム教徒向けレストランが開業するか休業するかは、自主的に決めることで、干渉を受けない」と語った。

 一方、同自治区の党幹部は、18歳未満の未成年者は教育を受ける義務があるとして、「中国と自治区の法律により、未成年の学生・生徒は宗教活動に参加できない」と述べた。

 海外ウイグル人組織の世界ウイグル会議のスポークスパーソン、ディルシャット・ラシット氏が記者会見し、自治区政府がウイグル文化とイスラム教の宗教行為に対する抑圧を続けているとして、注視するよう呼び掛けた。米国には、1日始まる米中経済戦略対話で中国に圧力をかけるよう求めた。

(参考)http://www.bbc.com/zhongwen/simp/china/2016/06/160602_religious_freedom_report_xinjiang

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